
ものづくりや品質管理において欠かせない「寸法測定」。精密さが求められる製品や部品を扱う現場では、正確な測定によって品質を保証し、信頼性の高い製品づくりが可能になります。
今回の記事では、「寸法測定とは何か?」をテーマに、基本的な考え方から、主に使用される測定機器・方法を解説します。あわせて弊社の寸法測定サービスについてご紹介しますので、ご興味がございましたらぜひ最後までご覧ください。
寸法測定とは?
製品や部品などの物体の長さ、幅、高さ、直径、角度といった幾何学的な寸法を正確に測る作業のことを指します。製造業や建設業、研究開発の現場など、幅広い分野で行われており、品質管理や設計通りに製作されているかを確認するための重要な工程です。
測定には、ミクロン単位の精度が求められることもあり、使用する測定機器や方法も目的や対象物によって異なります。寸法測定の正確さは、製品の性能や安全性、互換性を確保するうえで欠かせず、誤差の蓄積や加工ミスを未然に防ぐためにも大きな役割を果たします。正確な寸法測定は、企業にとって信頼性の高い製品づくりに直結することから基盤技術とも言えるでしょう。
寸法測定の主な方法・測定機器
寸法測定には、対象物の大きさや形状、必要とされる精度に応じて様々な方法や機器が用いられます。ここでは、現場や検査工程で広く使用されている代表的な測定機器と、その特徴・用途について解説します。
ノギス

比較的簡単に寸法を測れる汎用性の高い測定器です。外径、内径、深さ、段差など多様な測定が可能で、主に0.1mm〜0.05mm単位での読み取りが行われます。一般的なアナログのノギスのほか、読み取りがしやすいデジタルノギスも多く使用されています。手軽さと実用性から、現場での一次検査や試作品の寸法確認などに重宝されます。また、持ち運びがしやすく操作性にも優れているため、多くの現場で常備されています。
ピンゲージ

主に穴の内径測定に使用される測定工具で、一定径の円柱形状をもつゲージを対象物の穴に挿入して測定します。高精度での判断ができるため、製品の合否判定にも使われます。測定結果が目視で明確に判断できるため、技能の差が出にくく、品質管理にも適しています。セットの中から適切なサイズを選ぶだけで簡単に使えるため、作業効率の良さも特徴的な部分です。
マイクロメーター

高精度な寸法測定を可能にする代表的な測定器です。一般的には0.01mm単位での測定が可能で、種類によっては0.001mm単位の測定も行えます。主に外径や厚み、深さなどを測定するために使用され、対象物にスピンドルを当てて微調整しながら測定値を読み取ります。
アナログ式のものはスリーブとシンブルの目盛を組み合わせて読み取り、デジタル式ではディスプレイに数値が表示されるため、読み取りミスが減少します。用途に応じて外側マイクロメーター、内側マイクロメーター、デプスマイクロメーターなどさまざまなタイプがあり、機械加工や精密部品の検査などで活用されています。
三次元測定機

三次元測定機(CMM:Coordinate Measuring Machine)は、対象物の形状を3次元座標で正確に計測できる高性能な測定装置です。プローブと呼ばれる測定ヘッドでX・Y・Z軸の各方向に触れ、座標情報を取得することで、距離、角度、曲面、穴の位置関係などを精密に測定できます。
接触式と非接触式(レーザー・光学式)などの方式があり、製品の形状が複雑であるほどその精度とスピードが重要になります。航空機部品や自動車部品、金型など、精度が求められる製品の検査工程において広く導入されています。
寸法測定を依頼するなら

寸法測定を依頼できる業者をお探しであれば、ぜひ株式会社三ツ矢にご相談ください。
三ツ矢では、ノギスやピンゲージ、マイクロメーターをはじめ、接触式・非接触式の三次元測定機や画像寸法測定機など、充実した測定機器を取り揃え、多様な部品や製品の精密な寸法測定に対応しています。
自社製品の出荷前測定はもちろん、測定のみのご依頼も可能で、図面のない部品への対応や、検査データの発行も承っています。国家計量標準に基づいた計量トレーサビリティ体系を確保しており、信頼性の高い測定結果をご提供しています。一品対応から量産部品の検査まで、安心してご依頼いただけますので、まずはお気軽にご相談ください。
寸法測定について
寸法測定は、製品や部品の品質を保証するために欠かせない工程であり、使用する機器や方法によって精度や用途が大きく異なります。ノギスやマイクロメーターといった基本的な測定器から、三次元測定機のような高精度機器まで、目的に応じた選定が重要です。測定対象の素材や形状、精度要求に応じて、最適な測定方法を選ぶことで、安定した製品品質の確保につながります。
寸法測定に関するお悩み等ございましたら、ぜひ弊社にお問い合わせください。専門スタッフが用途やご要望に応じた最適な提案をさせていただきます。