
私たちの身のまわりにある製品の多くには、高い精度で加工された金属部品が使われています。それらの部品の製造を支えているのは、精密加工技術です。
今回の記事では「金属精密加工」をテーマに、精密加工の定義や、主な活用分野、具体的な方法などを解説し、弊社のサービスも紹介します。
金属精密加工について知りたい方、依頼先をお探しの方はぜひ参考にしてください。
金属精密加工とは?
それでは、精密加工の定義や意味を解説したうえで、どのような業界や製品に金属精密加工技術が活用されているのかを紹介します。
精密加工とは?
ミクロン(1000分の1ミリ)単位の高精度で、金属・樹脂・セラミックスなどの素材を加工し、目的の寸法・形状・表面精度を実現する加工技術のことです。微細で複雑な形状や、なめらかで均一な表面仕上げなど、通常の加工では対応できないような条件にも応えることができます。
その技術は、人の目では確認できないレベルの精度や細かさを追求できるのが特徴で、極めて精密さが重視される分野・製品の関連部品の製造などにおいて活用されています。
主な活用分野
金属精密加工は、様々な産業分野で不可欠な技術として活用されています。
以下はその代表的な分野になります。
自動車産業
エンジン部品、トランスミッション部品、ブレーキ関連部品など、安全性・精密性が求められる機構の部品の製造。
航空・宇宙分野
軽量かつ高強度な金属部品が必要とされる機体構造部品やジェットエンジンの構成部品などの製造。
医療機器分野
手術用器具、インプラント、内視鏡部品など、安全性と微細な精度が求められる製品、部品の製造。
半導体・電子部品
高精度が要求されるモールド金型、電子基板の金属部品などの製造。
工作機械や産業機械
精密な軸受けやガイド、治具など生産設備の要となる部品、製品の製造。
金属精密加工の主な方法

金属精密加工には、様々な方法があり、加工対象の材質や目的、求められる精度に応じて選ばれています。それぞれの方法には特徴があり、適切に使い分けることで高精度な仕上がりと効率的な生産が可能になります。
ここでは代表的な5つの加工方法についてご紹介します。
切削加工
刃物や工具を用いて金属を削り、目的の形状に仕上げる加工方法です。旋盤、フライス盤、マシニングセンタなどが使われ、複雑な形状や高精度な寸法の部品に対応可能です。比較的幅広い材質に対応でき、金型や機械部品の加工に多く用いられています。
研削加工
砥石を高速回転させて金属表面を少しずつ削る加工方法で、主に仕上げ工程に使われます。微細な寸法調整や表面の平滑化に優れており、ミクロン単位の高精度が求められる部品や金型、工具などの加工に適しています。
放電加工
電極と金属の間に放電を発生させ、火花の熱で金属を溶かして削る加工方法です。刃物を使わず、導電性のある硬い材料にも対応できるのが特徴で、微細で複雑な形状の加工に適しています。型彫り加工や穴あけに使われることが多いです。
レーザー加工
高エネルギーのレーザー光を照射して金属を溶かし、切断や穴あけ、彫刻などを行う非接触型の加工方法です。切断面が美しく、熱による影響が少ないため、精密部品の加工に適しています。
ウォータージェット加工
水に研磨材を混ぜた高圧水流を用いて金属を切断する加工方法です。熱を加えない「冷却加工」のため、素材に熱変形を与えずに加工できるのが特徴です。耐熱性や熱に弱い素材の精密加工に適しており、複雑な形状にも対応可能です。
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金属精密加工について
金属精密加工は、ミクロン単位の高い精度が求められるものづくりの分野で欠かせない技術です。切削・研削・放電・レーザー・ウォータージェットなどの多様な加工方法を駆使し、自動車、医療、半導体、航空宇宙など幅広い産業で活用されています。
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