製造業における測定の重要性 ― ミニ四駆で実践する精密測定と品質向上
~ミニ四駆でも変わらない、私たちの「測定」への向き合い方~
ミニ四駆企業対抗戦のプロジェクトを進める中で、
私たちが最も時間をかけている工程があります。
それが 「測定」 です。
「ミニ四駆でそこまで測るの?」
そう思われるかもしれません。
ですが私たちにとって、
対象がミニ四駆であっても、製品であっても、
測定の考え方が変わることはありません。
速くなった理由を「説明できるか」
ミニ四駆のセッティングを変えたあと、
走行結果が良くなることはあります。
しかし、私たちはそこで満足しません。
- なぜ速くなったのか
- どこが変わったのか
- その変化は再現できるのか
これを説明できなければ、
偶然の結果 になってしまうからです。
測定は「正解を探すため」ではなく、
理由を明らかにするための手段 だと考えています。

「測定前に条件を揃え、再現性を意識します」恒温恒湿室にて撮影
ミニ四駆は“測定の難しさ”がよく分かる
ミニ四駆は小さく、軽く、部品点数も限られています。
その分、わずかな違いが結果に大きく影響します。
- 数ミリの位置差
- わずかな歪み
- 個体差によるばらつき
こうした要素は、
測定を行わなければ気づくことすらできません。
感覚だけで判断してしまうと、
「前は良かったのに、今回はダメ」
という不安定な状態に陥ります。
これは実際の製造現場でも同じです。
数値は“判断材料”、答えではない
測定結果は、ただの数字の羅列ではありません。
私たちは常に
「この数値は、何を意味しているのか」
を考えるようにしています。
- 許容範囲内かどうか
- なぜこのばらつきが出ているのか
- 次にどこを改善すべきか
数値を見て終わりではなく、
次の行動につなげること が測定の本当の役割です。

「数値を確認しながら改善ポイントを洗い出します」
測定→検証→改善の繰り返し
ミニ四駆プロジェクトでは、
1回の測定で結論を出すことはほとんどありません。
- 仮説を立てる
- 組み替える
- 測定する
- 結果を比較する
この地道な繰り返しが、
安定した結果につながります。
派手さはありませんが、
この積み重ねこそが製造業の強さ だと考えています。
普段の仕事と何が同じなのか
この測定の考え方は、
私たちが日常的に行っている業務そのものです。
- 加工結果を測定し
- 図面や要求仕様と照らし合わせ
- 次の工程や改善に反映する
ミニ四駆という題材を使うことで、
私たち自身も改めて
「測定が仕事の中心にある」
ということを再確認しています。

「測定結果をもとに次の方針を話し合います」
お客様にとっての“測定の価値”
測定は、
「精度が高いかどうか」
だけの話ではありません。
お客様にとって本当に重要なのは、
- なぜこの結果になったのか
- どこにリスクがあるのか
- どうすれば安定するのか
を きちんと説明できること だと私たちは考えています。
測定を通じて状況を“見える化”することで、
安心して次の判断ができる。
そのための測定であり、
そのための技術です。
ミニ四駆から広がる、仕事のご相談
この企業対抗戦をきっかけに、
「普段はどんな測定をしているのですか?」
「実際の製品でも同じ考え方ですか?」
といったお問い合わせをいただくことも増えてきました。
答えは、どちらも YES です。
私たちは
- 製品の大小
- 業界
- ロット数
に関わらず、
測定を起点にしたものづくり を大切にしています。
もし
- 品質に不安がある
- 数値はあるが活かしきれていない
- 改善の方向性に悩んでいる
そんなお悩みがあれば、
ミニ四駆の話からでも構いません。
お気軽にご相談ください。
次回予告
次回は、
「試作と検証を繰り返す理由 ― 製造業の品質改善は偶然に頼らない」
をテーマに、
- 仮説の立て方
- 試作時に見ているポイント
- 失敗からどう改善しているか
についてご紹介します。
