
電子機器や産業機械、エネルギー分野など、様々な分野で欠かせない素材として用いられている「銅」。近年では、製品の高性能化・小型化が進む中で、より高精度な加工技術へのニーズが高まっています。
今回の記事では、銅の精密加工技術に注目し、主な活用分野や、加工方法などを解説します。銅加工について理解を深めたい方や、加工技術の選定にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
銅の精密加工とは?
それではまずはじめに、銅の特徴や精密加工とは何か、主な活用分野などを解説します。
銅の特徴
金属材料の中でも特に導電性・熱伝導性に優れている点が大きな特徴です。そのため、電気を効率良く流したい部品や、熱を素早く逃がす必要がある部位に使用されています。また、展延性や加工性が高いことから、薄板や微細形状への加工がしやすい点も魅力です。
一方で、柔らかく粘りがある性質のため、切削時にバリが発生しやすい、工具摩耗が進みやすいといった側面もあり、精密加工には材料特性を踏まえた知識や技術力が求められます。
精密加工とは?
ミクロン単位の寸法精度や厳しい公差、安定した品質を実現する加工技術の総称です。銅の精密加工では、素材のやわらかさや熱の影響を考慮しながら、加工条件や工具選定を最適化することが重要です。わずかな誤差が性能に直結する部品では、知識や経験が品質を大きく左右します。
主な活用分野
電子・電気分野をはじめ、半導体製造装置、通信機器、医療機器、エネルギー関連設備など、幅広い分野で活用されています。特に、放熱部品や電極、端子、接点部品などでは、銅の優れた導電性・熱伝導性と高精度な加工技術の組み合わせが欠かせません。
近年では、EVや再生可能エネルギー分野の拡大により、高効率化や小型化を支える精密銅部品の需要も増加しています。
銅の精密加工の主な方法

銅の精密加工の主な方法としては「切削加工」「研削加工」「放電加工」「レーザー加工」「ウォータージェット加工」などが挙げられます。
切削加工
工具を用いて銅の不要な部分を削り取り、所定の形状や寸法に仕上げる最も一般的な加工方法です。旋盤やフライス盤、マシニングセンタなどの工作機械を使用し、高い寸法精度と安定した品質を実現できます。
切削条件や工具選定を誤るとバリが発生しやすくなりますが、適切な方法を用いれば複雑形状や精密部品にも対応可能です。
研削加工
砥石を使って銅の表面を微細に削り、高い精度と滑らかな表面状態を得る加工方法です。切削加工後の仕上げ工程として用いられることが多く、ミクロン単位の寸法精度が求められる部品に適しています。
放熱部品や精密治具など、表面品質が性能に影響する製品において欠かせない加工技術です。
放電加工
電極と銅の間で放電を発生させ、その熱エネルギーによって金属を溶融・除去する加工方法です。工具が直接触れない非接触加工のため、微細形状や複雑な内部形状の加工に向いています。
銅は電気伝導性が高いため、条件設定次第で安定した加工が可能で、電極部品や精密金型の製作などに利用されています。
レーザー加工
高エネルギーのレーザー光を照射して切断や穴あけを行う加工方法です。非接触で高速加工ができ、微細な加工にも対応できるのが特徴です。
銅はレーザー光を反射しやすい素材ではありますが、専用設備を用いることで、薄板加工や精密切断などが可能です。
ウォータージェット加工
高圧の水流に研磨材を混ぜて噴射し、銅を切断する加工方法です。熱を発生させないため、材料への熱影響や変形が起こりにくい点が大きなメリットです。
銅の性質を損なうことなく加工できるため、精度と素材特性の両立が求められる部品や、複雑形状の切断に適しています。
銅の精密加工を依頼するなら

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銅の精密加工について
今回は「銅の精密加工」に焦点を当てて解説しました。銅は、高い導電性・熱伝導性・加工性が特徴の素材で、電子部品や半導体、医療機器、航空・産業分野など幅広い分野で活用されています。切削加工や研削加工、放電加工、レーザー加工、ウォータージェット加工など、用途や求められる精度に応じて適切な加工方法を選択することが重要です。
高精度かつ安定した品質を確保するためには、材料特性を熟知し、設備や技術力を備えた加工業者への依頼が欠かせません。精密加工技術を理解し、最適な業者を選ぶことが、製品品質と生産効率の向上につながります。
