第3回コラム(三ツ矢ミニ四駆プロジェクト)

試作と検証を繰り返す理由 ― 製造業の品質改善は偶然に頼らない

~速さは偶然では生まれない ― 試作と検証の繰り返し

ミニ四駆企業対抗戦のプロジェクトを進める中で、
私たちが何度も実感していることがあります。

それは、
良い結果は、偶然では生まれない
ということです。

少しの調整でたまたま速くなることはあります。
しかし、その状態を再現できなければ、
それは“成功”とは言えません。

私たちはこのプロジェクトを通じて、
試作と検証、そして改善を繰り返すことの大切さを、
改めて確認しています。


まずは仮説を立てるところから

マシンのセッティングを変更する際、
私たちは必ず 「仮説」 を立てます。

  • ここを変えれば、こう変わるのではないか
  • この影響は、どの部分に出るのか

何も考えずに組み替えてしまうと、
結果が良くても悪くても、理由が分からなくなってしまいます。

仮説を持つことで、
測定すべきポイントも明確になります。

「変更点と狙いを共有しながら進めます」


試作は「完成」を目指さない

意外に思われるかもしれませんが、
試作の段階で「完成形」を目指すことはほとんどありません。

それよりも重視しているのは、

  • どこまで変えられるのか
  • どこに余白があるのか
  • どこが限界なのか

を把握することです。

ミニ四駆の試作でも、
あえて調整幅を残した状態で組むことがあります。

これは実際の製品開発でも同じで、
最初から詰めすぎないこと が、
後の改善を楽にしてくれます。

「あえて余白を残した状態で試作を行います」


検証で“違い”をはっきりさせる

試作が終わったら、
次に行うのが 検証 です。

  • どこが変わったのか
  • 変わらなかった部分はどこか
  • 想定と違った点は何か

感覚だけで判断すると、
「良くなった気がする」で終わってしまいます。

測定を行うことで、
違いを数値として捉え、
仮説が正しかったのかを検証します。

「条件を揃えて検証を行います」


うまくいかないことの方が多い

正直なところ、
すべての仮説がうまくいくわけではありません。

  • 思ったほど変化が出ない
  • 別の部分に悪影響が出る
  • 再現できない

こうしたことの方が、むしろ多いくらいです。

しかし私たちは、
「失敗した」とは考えません。

「次に何を試すべきかが分かった」
と捉えるようにしています。


失敗を“情報”として蓄積する

うまくいかなかった試作や検証結果も、
私たちにとっては重要な情報です。

  • どの条件で
  • どんな結果になったのか
  • なぜそうなったのか

これらを整理し、次に活かします。

この積み重ねがあるからこそ、
改善のスピードが上がり、
結果も安定していきます。

「結果を共有し、次の改善につなげます」


普段の製造現場でも同じ考え方

ミニ四駆の試作・検証・改善の流れは、
私たちの製造現場そのものです。

  • 仕様を確認し
  • 仮説を立て
  • 試作し
  • 測定し
  • 改善する

一見遠回りに見えるこのプロセスが、
結果的には
品質の安定
トラブルの未然防止
につながっています。


お客様との仕事にも活きている

このプロジェクトを通じて、
私たちは改めて
「説明できるものづくり」の重要性を感じています。

  • なぜこの仕様なのか
  • なぜこの精度なのか
  • なぜこの工程が必要なのか

これらをきちんと説明できることで、
お客様との打ち合わせもスムーズになります。

ミニ四駆で培っているこの姿勢は、
実際の仕事の中でも、
確実に活かされています。


試作・改善でお悩みの方へ

  • 試作はしたが、方向性に迷っている
  • 改善を繰り返しているが、成果が見えにくい
  • 測定結果をどう活かせばよいか分からない

そんなお悩みがあれば、
私たちがお手伝いできることがあるかもしれません。

ミニ四駆の話から始めて、
実際の製品のご相談につながることも増えています。

「まずは話だけでも」
そんなお気持ちで構いません。


次回予告

次回は、
「部署を越えて挑むからこそ見えた、私たちの強み」
をテーマに、

  • チーム体制
  • 社内コミュニケーション
  • プロジェクトを通じて生まれた変化

についてご紹介します。

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